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やまなしサウナ巡礼 #3「正徳寺温泉初花」

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山梨市の日帰り温泉「正徳寺温泉初花」は、ハイクオリティ温泉&水風呂に加え、おいしい鰻まで楽しめる、言わば大人のテーマパーク。豊富な井戸水を使ったうなぎの養殖場としてはじまり、のちに鰻専門店をスタート。鰻が元気に育つ井戸水を調査したところ、なんと温泉だということが発覚し、おいしい鰻を味わえる入浴施設をつくったというドラマティックなストーリーを持つ。

鰻が元気に育つ源泉はもちろん、人間を癒す効果も絶大。植物起源の有機物を多く含んだ琥珀色のモール泉はヌルヌルしていて、浸かると肌が包み込まれるような気持ちよさを味わえる。34℃というぬるさも絶妙で、時間が許す限りいつまでも浸かっていたい…。

そんなお湯が最高の初花は、水風呂のクオリティも素晴らしい。注ぎ口から掬って飲むこともできるきれいな水は、肌あたり柔らか。メインの水風呂は25℃、その横の1人サイズの樽風呂は17℃で、2つを行ったり来たりするとさらに気持ちいい。(冷冷交代浴というらしい)

サウナは定員5名ほどのコンパクトなサイズのドライサウナで、テレビと音楽は無し。温度は100℃超えなのに不思議と肌がヒリつかない。

お風呂は男女入れ替え制で、片側にはドライサウナの他に天然ミストサウナのような蒸し蔵もある。洞窟の中にお湯が張っていて、上からミストシャワーが降り注いでくるというちょっとした冒険家気分が味わえる空間は、大人でもワクワクしてしまう。

そして外気浴中は、椅子に座って青々とした梅の実を眺めたり、秋には紅葉に癒されたりする。そんな時に心地よい風が吹くと幸福感が身体の内側から溢れ出す。時間帯によっては風にのってうなぎの甘い香りが漂ってくることもあり、「空腹だとしんどい…」との声も。笑

たっぷりお風呂とサウナを満喫したら、廊下を抜けていざお食事処へ。客席は外からの見た目以上に広く、テーブルごとに仕切りがあってプライベート空間が保たれている。

メニュー表にはうなぎのみならず、海鮮や山菜などを使ったおいしそうなメニューが並んでいる。そしてなんと、野菜は自家菜園で温泉水を使用し無農薬で育てているとのこと。日帰り温泉のサ飯でこのクオリティ…これはなかなか超えられないのでは?

サウナ後に食べる関東風タレのうなぎは、脳がとろけるおいしさ。さらっとしていて食べ飽きることがなく、最後の一口までおいしい。鰻目当てのお客さんが大勢いるというのも納得だ。

サクッとジューシーな牡蠣フライ定食は、牡蠣がたっぷりでうれしい。卓上ソースの他にタルタルソースとからしも添えられていて、完璧な牡蠣フライ定食の体を成している。揚げ物とみずみずしい野菜の相性も抜群。

「こんなものまで食べられるの?」とテンションが上がったハモの天ぷら。こういう「酒飲みにはたまらないメニュー」みたいなものがたくさんあるから、できれば何人かで行っていろいろ頼むのがベストなのだと思う。

実は、初花のお食事処でご飯を食べるのは、上の写真の日が初めてだった。なぜなら山梨市には、山梨一好きなカレー屋「デリーベイ」が存在し、いつもそこに吸い込まれてしまうから。デリーベイでカレーを食べて目の前のBIG FLATでレコードでも漁って、初花でサウナをキメるという山梨市満喫コースは、私が思う最高の休日の過ごし方なのだ。

ただ、初花のお食事処のクオリティを知ってしまった今、次回はどちらを選べばいいんだろう…そんな風に次に行くときのことを妄想して頭を悩ませることがもうすでに楽しい。全てにおいてハイクオリティな初花に、これからもご褒美気分で通い続けよう。

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